Linuxのターミナルで、ディレクトリを移動しようとして「
dc」と打ち間違えてしまったことはありませんか?Enterを押した瞬間、プロンプトが消えてカーソルが点滅するだけになり、
Ctrl + Cを押しても微動だにしない。「やってしまった……何かヤバいコマンドを動かしてしまったか?」と冷や汗をかいた方もいるかもしれません。結論から言うと、まったく危険なコマンドではありません。
もしこれがシステムを破壊するような危険なコマンドなら、世界中のエンジニアが毎日どこかで障害を起こしているはずですからね。
もしこれがシステムを破壊するような危険なコマンドなら、世界中のエンジニアが毎日どこかで障害を起こしているはずですからね。
今回は、この知る人ぞ知る謎のコマンド「
dc」の正体と、万が一起動してしまったときの脱出方法、そして簡単な使い方をご紹介します。1. 謎のコマンド「
dc」の正体とは?dcは「Desk Calculator」の略で、Linuxに昔から標準搭載されている電卓コマンドです。私たちがよく使う「1 + 2 =」という計算方法ではなく、「逆ポーランド記法(RPN)」という特殊なルールで計算を行うのが特徴です。
画面に何も表示されずに黙り込んでしまうのは、「数値を入力されるのをじっと待っている状態」だからです。システムがフリーズしたわけではないので安心してください。
2. 【最重要】
dcから無傷で脱出する方法もし間違えて起動してしまったら、以下の方法で安全に終了できます。
Ctrl + Cが効かなくても焦る必要はありません。qを入力してEnterを押す(最も確実な終了コマンド)Ctrl + dを押す(キーボードショートカットで終了)
これでいつもの使い慣れたターミナル画面に戻ることができます。
3. せっかくだから「
dc」で計算してみようただ終了するのももったいないので、少しだけ触ってみましょう。
dcは数値を入力して積み上げ(スタック)、演算子(+ や - など)を後から入力します。基本の足し算(1 + 2)
ターミナルに
dc と入力して起動したら、以下のように1行ずつ入力してEnterを押してみてください。bash
1
2
+
p
コードは注意してご使用ください。
最後の
p は「現在の結果を表示(print)せよ」という命令です。画面に 3 と表示されれば大成功です!割り算をする時の注意点(5 ÷ 4)
dcはデフォルトだと整数しか計算しません。小数点を表示させたいときは、最初に「小数点以下何桁まで表示するか」を指定(kコマンド)する必要があります。bash
2 k
5
4
/
p
コードは注意してご使用ください。
2 kで「小数点以下2桁まで計算する」と設定。5と4を入力して/(割り算)を指示。- 結果として
1.25が表示されます。
まとめ:打ち間違えは新しい知識の入り口
「
cd」と「dc」。キーボードの隣り合う文字だからこそ起きる定番の打ち間違えですが、その正体は歴史ある超高精度な電卓コマンドでした。危険なコマンドではないと分かれば、次から打ち間違えても「おっと、電卓が起動しちゃったな」と冷静に
q で閉じることができますね。皆さんもターミナルで謎の挙動に遭遇したときは、ぜひそのコマンドの歴史を調べてみてください。意外な発見があって面白いですよ!

