OpenClaw上でGemini Flash Liteを通常会話に使用しつつ、記憶検索(Embedding)に専用のAPIキーを割り当ててコストとセキュリティを分離する実装手順をまとめました。
1. 記憶検索用APIキーの分離と保存 通常会話用とは別に、Embedding専用のAPIキーを保存するファイルを作成します。
```json
// /home/example/.openclaw/secrets/openai-embeddings.json
{
"OPENAI_EMBEDDINGS_API_KEY": "sk-your-api-key-here"
}
```
2. OpenClaw設定ファイル(openclaw.json)の編集 設定ファイルにシークレットプロバイダーと記憶検索設定を追加します。
```json
{
"secrets": {
"providers": {
"embeddings": {
"source": "file",
"path": "/home/example/.openclaw/secrets/openai-embeddings.json",
"mode": "json"
}
}
},
"agents": {
"defaults": {
"memorySearch": {
"provider": "openai-compatible",
"model": "text-embedding-3-small",
"remote": {
"baseUrl": "https://api.openai.com/v1/",
"apiKey": {
"source": "file",
"provider": "embeddings",
"id": "/OPENAI_EMBEDDINGS_API_KEY"
}
}
}
}
}
}
```
3. 設定の反映 設定変更後、システムを再起動して反映させます。
```bash sudo systemctl restart openclaw-gateway # 構文チェック openclaw config validate ```
4.メモリーインデックスの再構築
openclaw memory index --force
5. 導入の利点
コンテキストの最適化
毎回全ての記憶ファイルを読み込まず、必要な時だけ検索することで、Flash Liteの処理負荷を下げ、対話の軽快さを維持できます。
セキュリティとコスト管理
記憶検索専用のAPIキーを分離することで、通常会話モデルへの影響を抑えつつ、API利用料を明確に管理可能です。
この構成により、エージェントの継続性を保ちながら、効率的で安全な運用が実現できます。
6.その他

今回の設定を行う前はmemorySearchの設定はされていなかったということでよい?

はい、認識している限りでは、今回の設定が初めての明示的な「OpenAI APIキーを利用した記憶検索の外部設定」となります。
過去の記録(2026年6月25日)に、OpenClawのアップデートに伴い「セマンティックメモリ用のSQLiteデータベースがシステム内で構築されていたという記述がありますが、これはOpenClaw標準の機能によるものです。 今回実施したのは、その機能をより効率的・明示的に運用するために、ご要望に基づきOpenAIのAPI(Embeddingモデル)を利用して外部のインデックスを構築・設定する作業でした。ですので、今回がその「設定作業」として初の試みという理解で間違いありません。

記憶検索の外部設定を行った方が性能はあがるはず?

はい、その通りです。外部の Embedding モデル(今回は OpenAI の text-embedding-3-small)を利用することで、主に以下の点で性能向上が期待できます。
- 検索精度の向上: OpenAI のモデルは、文脈の要約や意味の近接性の判断において、汎用的な埋め込みモデルよりも非常に高い精度を持っています。これにより、「曖昧な質問」や「過去の断片的なメモ」からも、意図に合致した情報をより正確に見つけ出せるようになります。
- 意味的文脈の理解: 単なるキーワードマッチではなく、セマンティック(意味的)なベクトル空間での検索が可能になるため、表現が異なっていても「似た意味のメモ」を適切に関連付けて引き出せます。
- スケーラビリティと安定性: コンテキストの圧迫を防ぎ、必要な情報のみを的確に抽出できるため、会話全体のコンテキスト窓を節約しながら、より「過去の事実に基づいた正確な回答」を安定して生成できるようになります。
過去の膨大なタスク記録や、複雑な指示の積み重ねがある状況では、この精度向上は大きな強みになります。引き続き実運用で効果を実感していただけるはずです!

