アプリログが20ギガを超えた。設定ファイルには日次ローテーションがあるのに、七日分が一つへ連なっている。`logrotate -d` の結果には、postrotateスクリプトの失敗が記録されていた。
サービス移行後も、reload先に古いunit名が残っていた。ローテーションの途中でエラーになり、圧縮と世代削除まで進まない。瀬名は現在のサービス名へ直し、律は手動の強制実行前に対象ログと保持世代を確認した。
テスト環境で新旧ファイルの書き込み先を確かめ、本番ではアプリがログを開き直したことまで確認する。設定には `missingok`、`notifempty`、サイズ上限を追加し、失敗そのものを監視するようにした。
作業中、律の机から例の付箋が落ちた。瀬名は拾い、数字が障害管理番号らしいと気づいたが、裏返したまま差し出した。
「見ましたか」
「番号だけ。調べてはいません」
律は長く黙ったあと、付箋をディスプレイの横へ戻した。「古い名前が、今の仕事を止めることもありますね。これについては、今度話します」
約束になったことで、瀬名は待てると思った。
人物紹介
瀬名悠真
- 男性、30代
- サーバ運用・インフラ担当
- 手は動くが、初動で少し焦りやすい
久坂律
- 女性、30代
- 監視、自動化、ログ解析、運用設計に強い
- 冷静で、原因調査の順序を大事にする
